ホバートのマイクロモビリティ完全ガイド|シェアeバイク・eスクーター・料金・利用方法・交通ルール

ホバート(Hobart)は、中心部がコンパクトな一方で坂が多く、徒歩だけでは少し負担を感じる場所も多い街です。近年はeスクーターやeバイクを使ったマイクロモビリティが市内交通の一つとして定着してきました。

ただし、2026年には大きな変更がありました。ホバート市はシェアeスクーターを終了し、2026年9月2日からライム(Lime)のシェアeバイクへ一本化しています。

一方で、個人所有のeスクーターそのものが禁止されたわけではありません。タスマニア州(Tasmania)のパーソナル・モビリティ・デバイス(Personal Mobility Device=PMD)基準を満たす私有eスクーターは、現在も歩道、シェアード・パス、自転車道、条件を満たす一部道路で利用できます。

この記事でいう「eバイク」はオートバイではなく、電動アシスト付き自転車(electric bicycle / e-bike)のことです。日本語では「バイク」というとオートバイを連想しやすいため、必要な箇所では「eバイク(電動アシスト付き自転車)」と併記します。

この記事では、日本からの旅行者と在豪邦人向けに、ホバートで始まったライムのシェアeバイク、利用方法と料金、私有eスクーターの交通ルール、レンタル自転車・eバイク、公共交通との組み合わせ、観光で走りやすいルート、注意事項まで詳しく紹介します。

ホバートのマイクロモビリティ事情

ホバートでは、まだ街中のeスクーターを借りられますか?
現在、ホバート市のシェアeスクーターは終了しています。代わりに2026年9月からライムのシェアeバイクが始まりました。私有eスクーターは州のルールを守れば今も利用できます。

ホバートでは2021年12月からビーム(Beam)によるシェアeスクーター・eバイクのサービスが始まり、市内の短距離移動手段として利用されてきました。

しかし、ホバート市議会は2026年4月、安全性、駐輪、法制度上の課題などを踏まえ、今後のシェア・マイクロモビリティをeバイクだけにする方針を決定しました。

ビームの営業許可は2026年6月30日で終了し、その後、新事業者としてライムが選ばれました。

新しいシェアeバイクは2026年9月2日から運用が始まり、CBD、ウォーターフロント、サラマンカ(Salamanca)、バッテリー・ポイント(Battery Point)、サンディ・ベイ(Sandy Bay)などを中心に利用できます。

ホバートで利用できるサービス

サービス2026年9月時点旅行者の利用
ライム・シェアeバイク運営中
シェアeスクーターホバート市では終了×
私有eスクーター州基準を満たせば合法
レンタル自転車利用可能
レンタルeバイク利用可能
私有自転車・合法eバイク利用可能

旅行者がアプリだけで気軽に使うならライム、半日から1日かけてモナ(MONA)方面や郊外まで走るならレンタル自転車・eバイクが使いやすいでしょう。

ライムのシェアeバイク

ライム(Lime)は2026年9月からホバートで営業を開始した新しいシェアeバイク事業者です。

緑色の車体が目印で、ペダルをこぐ力をモーターが補助する電動アシスト付き自転車です。オートバイのようにアクセルだけで高速走行する車両ではありません。

導入時には350台以上のeバイクがホバート市内へ投入され、CBD、サラマンカ、ウォーターフロント、バッテリー・ポイント、サンディ・ベイなどに配置されています。

ホバートはeバイクのみ

ライムは他都市でeスクーターも運営していますが、ホバート市の新しい許可制度ではeバイクだけです。

緑色のライム車両を見かけても、ホバート市内ではシェアeスクーターではなくシェアeバイクと考えてください。

利用年齢

タスマニア州法上、PMDやシェアeバイクに関する市の案内では16歳以上が基本ですが、ライムのホバート開始時の利用案内ではサービス利用者を18歳以上としています。旅行者がライムを利用する場合は18歳以上と考えておくのが安全です。

ホバート市:シェアeバイク案内

ライムの利用方法

  1. Limeアプリをスマートフォンへダウンロード
  2. アカウントを作成
  3. 支払い方法を登録
  4. 地図から近くのeバイクを探す
  5. バッテリー残量、ヘルメット、サービスエリアを確認
  6. 車両を予約、または現地へ直接向かう
  7. QRコードを読み取って解錠
  8. サドル高、ブレーキ、タイヤ、ヘルメットを確認
  9. ヘルメットを着用して走行
  10. 目的地付近の指定駐輪場所を確認
  11. 駐輪後に写真を撮影し、アプリで利用終了

バッテリー残量を確認

Limeアプリでは、各車両のおおよその走行可能距離を確認できます。ホバートは坂が多いため、短距離でもバッテリー消費が大きくなる場合があります。

目的地の駐輪可否を先に確認

サラマンカやCBDの一部にはNo Ride Zone、No Parking Zone、Slow Zoneが設定されています。乗車前に目的地までアプリの地図を確認してください。

ライムの料金

2026年9月のホバート開始時には、通常利用について1豪ドルで解錠+走行1kmあたり0.57豪ドルという料金が案内されています。

プラン開始時の料金例
通常利用1豪ドル解錠+0.57豪ドル/km
LimePrime4.99豪ドル/月
LimePrime・5分以内1.50豪ドル/回
LimePrime・20分以内2.75豪ドル/回
20分超以降0.30豪ドル/分

LimePrimeには無料解錠や30分予約などが含まれると案内されています。

料金やキャンペーンは変更されるため、実際に乗る直前にLimeアプリへ表示される料金を最終確認してください。

駐輪・ジオフェンシング

ホバートの新しいライムeバイクでは、駐輪問題を減らすためジオフェンシングによる管理が強化されています。

No Ride Zone

CBDのリバプール・ストリート(Liverpool Street)、マレー・ストリート(Murray Street)、エリザベス・ストリート(Elizabeth Street)の一部などには、走行できない区域が設定されています。

Slow Zone

マッコーリー・ストリート(Macquarie Street)やセント・デイビッズ・パーク(St David's Park)などでは、自動的に速度が制限される区域があります。

サラマンカ・マーケット開催日は駐輪規制

サラマンカ周辺では、木曜から土曜にかけてマーケット設営・開催に合わせてNo Parking Zoneが設定される場所があります。

返却時は写真を撮影

駐輪時は車体を立て、歩行者通路、建物入口、障害者アクセス、横断歩道、交差点、バス停などをふさがない場所へ置きます。利用終了時にはLimeアプリで駐輪写真を撮影します。

シェアeスクーターは終了

2026年6月までホバートではビームのeスクーターをレンタルできましたが、現在は終了しています。

ホバート市は、シェア車両についてeバイクのみの運営モデルへ移行しました。

したがって、2026年9月以降にホバート市内で「アプリでeスクーターを借りる」という旅行方法はできません。

注意:古い旅行記事やブログには「ホバートではBeamのeスクーターを借りられる」と書かれている場合がありますが、2026年6月30日で終了しています。

私有eスクーターは利用可能

シェアeスクーターが終了しても、私有eスクーターは禁止されていません。

タスマニア州のPMD基準を満たせば、ホバート市内でも私有eスクーターを利用できます。

PMDの主な条件

  • 電動で走行する
  • 少なくとも1輪を備える
  • 長さ125cm未満
  • 幅70cm未満
  • 高さ135cm未満
  • 重量45kg未満
  • モーターによる最高速度が25km/h以下
  • 1人乗り用
  • 利用者は16歳以上

条件を満たすeスケートボード、ホバーボード、eユニサイクルなどもPMDに含まれます。

eスクーターの速度・走行場所

走行場所最高速度
歩道15km/h
シェアード・パス25km/h
自転車道25km/h
条件を満たす一般道路25km/h

歩道を走れる

ホバートではeスクーターを一般の歩道で利用できます。最高速度は15km/hで、歩行者を優先します。

道路はどこでも走れるわけではない

PMDが利用できる一般道路は、原則として制限速度50km/h以下で、センターラインや中央分離帯がなく、一方通行道路なら複数車線でない道路です。

そのため、ホバートCBDの幹線道路や複数車線道路では利用できない場所が多くあります。

オンロード自転車レーンでも走れない場合がある

一見すると自転車レーンならeスクーターも利用できそうですが、タスマニア州の現行ルールでは、センターラインや複数車線がある道路自体をPMDが走れないため、道路上に描かれた自転車レーンをeスクーターで利用できないケースがあります。

2人乗りは禁止

PMDは1人乗りです。友人、子供、ペットを一緒に乗せることはできません。

携帯電話・飲酒運転は禁止

走行中の携帯電話使用は禁止されています。飲酒や薬物の影響下での運転も禁止です。

合法なeバイク(電動アシスト付き自転車)の基準

eバイクはPMDではなく、自転車として扱われます。

タスマニア州で合法的に利用できるeバイクは主に2種類です。

200W以下の電動補助自転車

  • 主な動力はペダル
  • 補助モーターの合計出力200W以下

250W以下のEPAC

  • 最大連続定格出力250W以下
  • 速度6km/hを超えるとアシストが徐々に減少
  • 25km/hでアシスト停止
  • ペダルを止めた状態では6km/hを超えるとアシスト停止

これらの合法eバイクには車両登録も運転免許も必要ありません。

750W、1,000Wなど高出力で、モーターだけを主動力に高速走行する車両は、合法eバイクとして公共道路を利用できません。

レンタル自転車・eバイク

シェアeバイクより長時間同じ車両を使いたい場合は、レンタルショップが便利です。

ホバート・バイク・ハイヤー

ホバート・バイク・ハイヤー(Hobart Bike Hire)は、サンディ・ベイ・ロード(Sandy Bay Road)129番地にあるレンタサイクル店です。

eバイク(電動アシスト付き自転車)、折りたたみeバイク、ロードバイク、グラベルバイク、マウンテンバイクなどを扱っています。

レンタルにはヘルメット、ロック、サイクリングマップが無料で含まれます。

ホバート中心部、バッテリー・ポイント、サンディ・ベイ、モナ方面、タスマン・ブリッジ(Tasman Bridge)を渡って東岸へ走るプランなどに使いやすい店舗です。

ホバート・バイク・ハイヤー公式サイト

レンタル料金

2026年9月時点の1日料金は次の通りです。

車種1日料金
eバイク(シティ/MTB)66豪ドル
折りたたみeバイク44豪ドル
フラットバー・ロード44豪ドル
ロード/グラベル100~110豪ドル
ハードテイルMTB44豪ドル
子供用25豪ドル

複数日レンタルでは1日あたりの料金が下がります。予約は24時間前が推奨されていますが、在庫があれば当日利用も可能です。

営業時間は季節で変わり、冬季は週末休業日もあるため、予約時に最新営業時間を確認してください。

ヘルメット・ライト・装備

タスマニア州では、自転車、eバイク、eスクーターなどPMDを利用する際、承認された自転車用ヘルメットの着用が義務です。

夜間のeスクーター

夜間にPMDを使う場合は、前方から見える白色ライト、後方から見える赤色ライト、後方の赤色リフレクターが必要です。

シェアeバイクはヘルメットを確認

Limeアプリではヘルメット付きかどうか確認できる場合があります。ヘルメットがない、破損している場合は別の車両を利用してください。

レンタル自転車は出発前に確認

  • ブレーキ
  • タイヤ
  • サドル高
  • ライト
  • ヘルメット
  • ロック
  • eバイクの場合はバッテリー残量

旅行者に使いやすいルート

インターシティ・サイクルウェイ

インターシティ・サイクルウェイ(Intercity Cycleway)は、ホバート中心部からニュー・タウン(New Town)、ムーナ(Moonah)、グレノーキー(Glenorchy)、クレアモント(Claremont)方面へ延びる代表的なシェアード・パスです。

車道走行を避けながら北方向へ移動できる区間が多く、旅行者にも使いやすいルートです。

ウォーターフロント~サンディ・ベイ

サラマンカ、バッテリー・ポイント、サンディ・ベイ方面は、ホバートらしい港町の景色を楽しめるエリアです。

ただしバッテリー・ポイントは道路が狭く坂も多いため、シェアeバイクの方が普通の自転車より楽に移動できます。

ホバート~モナ方面

モナがあるベリーデール(Berriedale)方面へは、インターシティ・サイクルウェイを利用して北へ走るルートがあります。

距離があるため、eバイクまたは1日レンタル自転車向きです。

タスマン・ブリッジ~東岸

自転車でタスマン・ブリッジを渡り、ローズニー(Rosny)、ベレリーブ(Bellerive)方面へ走ることもできます。

帰路をダーウェント川フェリーと組み合わせれば、同じルートを戻らずに楽しめます。

マウンテンバイク

より本格的に走るなら、クナニ/マウント・ウェリントン(kunanyi / Mount Wellington)周辺やクイーンズ・ドメイン(Queens Domain)には約60kmのマウンテンバイク・シェアードトラックがあります。

バス・フェリーとの組み合わせ

ホバートでは鉄道旅客サービスがないため、公共交通との組み合わせは主にバスとダーウェント川フェリーです。

車両メトロバスダーウェント川フェリー
通常自転車折りたたみ式のみ可条件付き可
eバイク不可条件付き可
eスクーター不可条件付き可

メトロバス

メトロ・タスマニア(Metro Tasmania)のバスでは、eスクーター、eバイクなどバッテリー付き車両は持ち込み不可です。

通常自転車もそのままでは持ち込めず、折りたたみ式で安全に荷物棚へ収納できる場合に限られます。

ダーウェント川フェリー

ダーウェント・フェリーズ(Derwent Ferries)がホバートのブルック・ストリート・ピア(Brooke Street Pier)とベレリーブを結んでいます。

フェリーには1便あたり約15台分の自転車スペースがあり、自転車、eバイク、eスクーターは重量30kg以下など安全に積載できる場合に持ち込めます。最終判断は乗組員が行います。

2026年9月現在、タスマニア州の一般公共交通は2027年6月30日まで無料となっており、ダーウェント川フェリーも対象です。

バスとのPark & Ride

ムーナ、キングストン、ハンティングフィールド、クレアモントなどには自転車ラック・自転車保管設備を備えたPark & Rideがあります。自転車を置いてバスへ乗り換える方法もあります。

登録・免許・保険

私有eスクーター・PMD

タスマニア州の基準を満たすPMDには、車両登録、ナンバープレート、運転免許は必要ありません。

自動車のような強制第三者保険もありません。

eバイク

200W型または250W EPAC基準を満たす合法eバイク(電動アシスト付き自転車)にも、車両登録や運転免許は不要です。

任意保険

強制保険はありませんが、事故で歩行者をけがさせたり、他人の車や物を壊した場合は賠償責任を負う可能性があります。

私有eスクーターやeバイクを日常的に利用する在豪邦人は、個人賠償責任を含む保険の有無を確認しておくと安心です。

利用時の注意点

坂道は下りの方が危険

ホバートは坂が多いため、eバイクの上りは楽ですが、下りでは速度が出やすくなります。交差点や濡れた路面では早めに減速してください。

CBDの幹線道路はeスクーター向きではない

マッコーリー・ストリートやデイビー・ストリート(Davey Street)など、複数車線やセンターラインのある道路はPMDが走れない区間が多くあります。eスクーターは歩道やシェアード・パス中心にルートを選ぶ方が安全です。

雨・風・寒さに注意

ホバートは天候が変わりやすく、冬だけでなく春や秋も風が強く冷えることがあります。濡れた路面では制動距離が伸びるため、速度を落としてください。

サラマンカ周辺は歩行者優先

マーケット開催日や週末はサラマンカ周辺の歩行者が非常に多くなります。シェアeバイクのNo Parking ZoneやNo Ride Zoneにも注意してください。

スマートフォンを見ながら走らない

初めての街では地図を確認したくなりますが、安全な場所に停止してから操作してください。

ホバートのマイクロモビリティに関するよくある質問(FAQ)

ホバートでシェアeスクーターを借りられますか?

2026年9月現在、ホバート市のシェアeスクーターは終了しています。市はeバイクのみのシェア・マイクロモビリティ制度へ移行し、ライムのシェアeバイクが2026年9月から運営されています。

自分のeスクーターはホバートで使えますか?

はい。タスマニア州のPMD基準を満たす私有eスクーターであれば利用できます。16歳以上、ヘルメット着用、歩道15km/h、シェアード・パス等25km/hなどのルールがあります。

ライムのシェアeバイクはいくらですか?

2026年9月の開始時には、通常料金として1豪ドル解錠+1kmあたり0.57豪ドルと案内されています。LimePrimeは月額4.99豪ドルで、20分以内2.75豪ドルなどの料金があります。最新料金は乗車前にLimeアプリで確認してください。

eスクーターは歩道を走れますか?

走れます。タスマニア州ではPMDを歩道で利用でき、最高速度は15km/hです。歩行者へ道を譲る必要があります。

eバイクとはオートバイですか?

この記事でいうeバイクはオートバイではなく、電動アシスト付き自転車です。タスマニア州では200W以下の補助モーター付き自転車、または250W以下で25km/hまでアシストするEPACが合法です。

レンタルeバイクはいくらですか?

ホバート・バイク・ハイヤーでは、2026年9月時点でシティ/MTBタイプのeバイクが1日66豪ドル、折りたたみeバイクが1日44豪ドルです。

eバイクやeスクーターをバスに持ち込めますか?

メトロ・タスマニアのバスでは、eバイク、eスクーターなどバッテリー付き車両は持ち込めません。折りたたみ式の通常自転車は安全に荷物棚へ収納できる場合に限り持ち込み可能です。

ダーウェント川フェリーに自転車を持ち込めますか?

はい。フェリーには約15台分の自転車スペースがあります。自転車、eバイク、eスクーターは30kg以下など安全に積載できる場合に持ち込めます。混雑時は先着順です。

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