オーストラリアで食べたいラム料理10選|定番からロースト・ラムシャンクまで

オーストラリアを訪れたら、ぜひ一度は味わってみたい食材の一つがラム(Lamb)です。

日本では牛肉や豚肉に比べると食べる機会が限られていますが、オーストラリアではラムはスーパーの精肉売り場にも普通に並び、レストラン、パブ、バーベキュー、家庭料理まで幅広く使われています。

特に骨付きのラム・カトレット、ラック・オブ・ラム、ロースト・ラム、ラム・シャンクなどは、オーストラリアらしい肉料理を楽しみたい旅行者にもおすすめです。また、ギリシャ系や中東系の移民文化が根付いていることから、スブラキやコフタなど、香辛料やハーブを効かせたラム料理も身近な存在です。

この記事では、オーストラリアでぜひ食べてほしいラム料理10選を中心に、部位の違い、味の特徴、注文時のポイント、ラムに合うソースやワイン、自宅で楽しむ方法まで紹介します。

オーストラリアのラムとは?

オーストラリアでは、ラムは本当にそんなによく食べられているのですか?
はい。牛肉ほど毎日の食卓に登場する家庭ばかりではありませんが、ラム・チョップ、ロースト、バーベキューなどはとても身近です。スーパーでもさまざまな部位が普通に販売されています。

オーストラリアは世界有数の羊肉生産国で、国内消費だけでなく海外への輸出も盛んです。ミート・アンド・ライブストック・オーストラリア(Meat & Livestock Australia)の2025–26年度データでは、ラムの生産量は約55万トンに達しています。

広い牧草地を利用した羊の飼育はオーストラリアの農業を象徴する産業の一つで、ラムは長い間、家庭料理やバーベキューで親しまれてきました。

レストランでは、骨付き肉を豪快に焼いたラム・カトレットやラック、じっくり煮込んだラム・シャンクなど、牛肉とは違った料理が楽しめます。

ラム独特の香りを苦手に感じる人もいますが、若い羊の肉はマトンに比べて香りが穏やかで、脂には甘みがあり、赤身はやわらかいのが特徴です。初めてならカトレット、ラック、バックストラップなど比較的クセの少ない部位から試してみるとよいでしょう。

オーストラリアン・ラム(Australian Lamb)公式サイト

ラムとマトンの違い

羊肉を表す言葉として、日本でも「ラム」と「マトン」が知られています。

ラムは若い羊の肉、マトン(Mutton)はより成熟した羊の肉を指します。オーストラリアの食肉流通では、歯の発育状態などを基準に分類されています。

種類 特徴 向いている料理
ラム 比較的やわらかく、香りは穏やか。脂に甘みがある グリル、カトレット、ラック、ロースト、スブラキなど
マトン 肉の味と羊特有の香りがより強い 煮込み、カレー、スパイス料理など

オーストラリアの一般的なレストランで「Lamb」と書かれている料理は、文字通りラム肉を使用したものです。観光客が食べる機会も圧倒的にラムの方が多いでしょう。

羊肉が初めてという人にとっても、ラムは比較的食べやすく、牛肉や豚肉とは違った風味を楽しめます。

オーストラリアで食べたいラム料理10選

オーストラリアで食べられるラム料理には、昔ながらのロースト料理から、地中海・中東料理の影響を受けた料理までさまざまな種類があります。

旅行中にメニューで見かけたら、ぜひ試してほしい料理を10種類紹介します。

1.ラム・カトレット

ラム・カトレット(Lamb cutlets)は、オーストラリアで最もおすすめしたいラム料理の一つです。

骨付きのロース部分を1本ずつ切り分けたもので、フランス料理のように骨の周囲をきれいに整えたものは、見た目も華やかです。

肉質はやわらかく、表面を強火で香ばしく焼くと、外側の脂の甘みと中のジューシーな赤身がよく合います。ローズマリー、タイム、ニンニクなどシンプルな味付けで焼かれることが多く、ラム初心者にも食べやすい料理です。

レストランだけでなく、オーストラリア家庭のバーベキューでも定番。スーパーでも数本をパックにしたラム・カトレットが販売されています。

初めてオーストラリアのラムを食べるなら、まずこれと言ってよい一品です。

2.ラック・オブ・ラム

ラック・オブ・ラム(Rack of lamb)は、ラムの肋骨部分を数本つながったままローストした料理です。

焼き上げてから骨と骨の間を切り分けるとラム・カトレットになります。つまりカトレットと同じ上質な部位を、塊のまま調理したものと考えると分かりやすいでしょう。

高級レストランでは、骨をきれいに露出させた「フレンチ・ラック」がよく使われます。ハーブクラストを付けてオーブンで焼いたり、赤ワインソースや肉汁を使ったジュ(Jus)を合わせたりする料理が定番です。

見た目にも豪華なので、旅行中に少し特別なディナーを楽しみたい時におすすめです。

3.ロースト・ラム

ロースト・ラム(Roast lamb)は、オーストラリアの家庭料理を代表するラム料理です。

主にラム・レッグ(脚肉)をオーブンで焼き、ローストポテト、カボチャ、ニンジン、グリーンピースなどの野菜と一緒に食べます。

グレービーをかけ、ミントソースやミントジェリーを添えるのも昔ながらのスタイル。イギリスのサンデー・ローストにルーツがありますが、オーストラリアでも家族が集まる週末や特別な日に長く親しまれてきました。

パブやRSLクラブで「Sunday Roast」「Roast of the Day」として提供されることもあります。

4.スロー・ロースト・ラム・ショルダー

スロー・ロースト・ラム・ショルダー(Slow-roasted lamb shoulder)は、肩肉を低温で何時間もかけてゆっくり火を通した料理です。

肩肉は運動量が多いため筋や結合組織がありますが、長時間加熱するとそれらがやわらかくなり、フォークで簡単にほぐれるほどトロトロになります。

ローズマリー、ニンニク、レモンなどを使ったオーストラリアらしいシンプルな味付けのほか、クミンやコリアンダーなど中東系のスパイスを合わせる店もあります。

肉の旨味が濃く、ラムらしい味をしっかり楽しみたい人におすすめです。

5.ラム・シャンク

ラム・シャンク(Lamb shanks)は、羊のすね肉を赤ワイン、トマト、ストック、香味野菜などと一緒にじっくり煮込んだ料理です。

生の状態では硬い部位ですが、時間をかけて煮込むことで肉が骨から自然に外れるほどやわらかくなります。

マッシュポテトやクリーミーなポレンタの上に大きな骨付きシャンクをのせ、煮込みソースをたっぷりかけるスタイルが定番です。

秋から冬にかけてパブやビストロで見かけることが多く、寒い日に赤ワインと一緒に食べると格別です。

6.ラム・バックストラップ

ラム・バックストラップ(Lamb backstrap)は、背中側から取れる脂肪の少ない非常にやわらかな赤身肉です。

日本ではあまり聞き慣れない名称ですが、オーストラリアのレストランや精肉店ではよく使われます。

厚く切ってステーキのように焼いたり、塊のまま表面を焼いてから薄くスライスし、サラダと合わせたりします。

脂っぽい羊肉が苦手な人にもおすすめで、ラム本来のやわらかさを楽しめます。

7.ラム・スブラキ

オーストラリア、とりわけメルボルン(Melbourne)には大きなギリシャ系コミュニティがあり、ギリシャ料理は街の食文化に深く根付いています。

ラム・スブラキ(Lamb souvlaki)は、ラム肉をグリルし、トマト、レタス、タマネギ、ヨーグルトを使ったザジキなどと一緒にピタパンで包んだ料理です。

店によっては回転式のロティサリーで焼いた肉を削ぎ落として使うこともあり、ケバブに近い感覚で気軽に食べられます。

高級なラム料理とは違い、街歩き中のランチや夜食にも向いています。レモンやオレガノの香りでラムのクセが和らぐため、羊肉が少し苦手な人にも試しやすい料理です。

8.ラム・コフタ

ラム・コフタ(Lamb kofta)は、ラムのひき肉にタマネギ、パセリ、クミン、コリアンダーなどを混ぜ、細長く成形して焼いた中東系の料理です。

オーストラリアにはレバノン系をはじめ中東出身の住民も多く、ラムとスパイスを組み合わせた料理はとても身近です。

フラットブレッド、フムス、タブーリ、ヨーグルトソースなどと一緒に食べることが多く、ラム肉の香りとスパイスの相性の良さを実感できます。

9.ラム・バーガー

ラム・バーガー(Lamb burger)は、ラムのひき肉をパティにしたオーストラリアらしいバーガーです。

牛肉のバーガーに比べて肉の風味が強く、フェタチーズ、ビートルート、ローストしたピーマン、ルッコラ、ミントヨーグルトなどを合わせる店もあります。

カジュアルなパブやカフェで見つけやすく、ラムを気軽に試してみたい人には良い選択肢です。

10.ラム・パイ

オーストラリアを代表する軽食の一つがミートパイですが、中身を牛肉ではなくラムにしたラム・パイ(Lamb pie)もあります。

特にラムとローズマリー、ラムと赤ワイン、ラムとミントなどの組み合わせがよく使われます。

地方のベーカリー、ファーマーズマーケット、グルメ系のパイ専門店などで見かけることがあります。サクサクのパイ生地と濃厚なラムの煮込みは相性が良く、ドライブ旅行のランチにもおすすめです。

ラムの部位を知っておこう

ラム料理を楽しむなら、レストランのメニューやスーパーでよく見かける部位を少し知っておくと便利です。

部位 特徴 おすすめ料理
ラック(Rack) 肋骨周辺。やわらかく上質で、見た目も豪華 ラック・オブ・ラム、カトレット
ロイン(Loin) 背中周辺。きめ細かくやわらかい チョップ、グリル
バックストラップ(Backstrap) 非常にやわらかな赤身。脂が少ない ステーキ、グリル、サラダ
レッグ(Leg) 脚肉。赤身が多く、塊肉として使いやすい ロースト、スブラキ
ショルダー(Shoulder) 味が濃い。長時間調理すると非常にやわらかい スロー・ロースト、煮込み
シャンク(Shank) すね肉。筋が多いが煮込むとトロトロになる 赤ワイン煮込み
フォアクォーター(Forequarter) 肩周辺を含む比較的手頃な部位 チョップ、煮込み、スロー・ロースト

オーストラリアン・ラムでは、肩など運動量が多く結合組織の多い部位は、低温でゆっくり調理することでやわらかく仕上がると案内しています。一方、ラックやロインなどやわらかな部位は、短時間のローストやグリルに向いています。

オーストラリアン・ラム:ラムの部位一覧

レストランでラムを注文する時のポイント

焼き加減を聞かれることがある

ラム・カトレット、バックストラップ、ラックなどでは、牛肉のステーキと同じように焼き加減を聞かれることがあります。

ラムのやわらかさと肉汁を楽しみたいなら、ミディアム・レア(Medium rare)からミディアム(Medium)が選ばれることが多い焼き加減です。

オーストラリアン・ラムでは、塊肉の中心温度を確認する際の目安として、ミディアム・レアは60~65℃、ミディアムは65~70℃を案内しています。

オーストラリアン・ラム:ラムの焼き加減

骨付きは食べにくい?

ラム・カトレットやラックは骨付きですが、肉の部分は小さめなのでナイフとフォークで簡単に食べられます。カジュアルなバーベキューでは、骨の部分を持って食べる人も珍しくありません。

羊肉の香りが苦手なら

羊肉の香りが気になる場合は、脂の少ないバックストラップ、ロイン、カトレットがおすすめです。レモン、ローズマリー、ヨーグルト、ミント、ニンニクなどを合わせた料理も食べやすいでしょう。

ラムに合うソース・付け合わせ

ラムは風味がしっかりした肉なので、ハーブ、酸味、ヨーグルトなどと非常によく合います。

ソース・付け合わせ 特徴
ミントソース/ミントジェリー ロースト・ラムの昔ながらの定番。ミントの爽やかさが脂の風味を軽くします。
グレービー ローストした肉汁を生かしたソース。ローストポテトとも好相性です。
ローズマリー ラム料理を代表するハーブ。ニンニク、オリーブオイルとよく合わせます。
ザジキ ヨーグルト、キュウリ、ニンニクを使ったギリシャ系ソース。スブラキに定番。
赤ワイン・ジュ ラックやバックストラップなど、高級感のある料理に使われます。
レモン グリルしたラムに搾るだけでも、脂がさっぱりして食べやすくなります。

付け合わせでは、ローストポテト、マッシュポテト、カボチャ、ニンジンなどが定番です。地中海風なら、ギリシャサラダ、タブーリ、フムス、フラットブレッドなどがよく合います。

ラムに合うオーストラリアワイン

ラムは赤ワインとの相性が非常に良い肉です。オーストラリアにはラムに合わせやすい赤ワインが多いため、レストランではぜひ一緒に試してみてください。

シラーズ

シラーズ(Shiraz)はオーストラリアを代表する赤ワイン品種の一つです。果実味とスパイス感があり、ロースト・ラム、ラム・シャンク、グリルしたカトレットなど幅広い料理に合います。

特にバロッサ・バレー(Barossa Valley)、マクラーレン・ベール(McLaren Vale)、ハンター・バレー(Hunter Valley)などが有名です。

カベルネ・ソーヴィニヨン

カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)は、ラック・オブ・ラムやハーブを使ったローストにおすすめです。

マーガレット・リバー(Margaret River)やクナワラ(Coonawarra)は、オーストラリアの代表的な産地として知られています。

ピノ・ノワール

脂の少ないバックストラップや、軽めの味付けのラムにはピノ・ノワール(Pinot Noir)も合わせやすいでしょう。

ヤラ・バレー(Yarra Valley)、モーニントン・ペニンシュラ(Mornington Peninsula)、タスマニア(Tasmania)などのピノ・ノワールが知られています。

スーパーでラムを買って食べてみよう

キッチン付きのホテルやアパートメントなら、自分でラムを焼いてみるのも簡単ですか?
はい。スーパーではカトレット、ロイン・チョップ、フォアクォーター・チョップなどが少量パックで買えます。塩・コショウだけでもおいしく焼けますよ。

オーストラリアの大手スーパーでは、ラムの売り場が日本よりかなり充実しています。

旅行中にサービスアパートメントやキッチン付きの宿泊施設を利用するなら、一度自分で調理してみるのもおすすめです。

初めてならラム・カトレット

最も簡単なのはラム・カトレットです。軽く塩とコショウを振り、フライパンやバーベキューで両面を焼くだけでも十分においしく食べられます。

ローズマリー、ニンニク、オリーブオイルを加えると、よりオーストラリアらしい味になります。

安く楽しむならフォアクォーター・チョップ

フォアクォーター・チョップはカトレットより大きく、比較的手頃です。筋が多いため、強火で短時間焼くだけより、ゆっくり火を通したり、煮込んだりする料理に向いています。

バーベキューでラム

オーストラリアでは公園や海辺に無料または低料金の電気式バーベキュー設備が設置されている場所があります。ラム・カトレットやロイン・チョップを買って、現地スタイルのバーベキューを楽しむのも面白いでしょう。

塊肉を調理する場合は、焼いた後にすぐ切らず、しばらく休ませるのもポイントです。オーストラリアン・ラムでも、加熱後に肉を休ませることで肉汁が落ち着くと案内しています。

オーストラリアのラム料理に関するよくある質問(FAQ)

オーストラリアで最初に食べるなら、どのラム料理がおすすめですか?

ラム・カトレットがおすすめです。肉質がやわらかく、ラム独特の香りも比較的穏やかで、塩、コショウ、ローズマリーなどシンプルな味付けでラム本来のおいしさを楽しめます。

ラムは臭くありませんか?

ラムには羊肉特有の香りがありますが、成熟した羊のマトンに比べると穏やかです。脂の部分に香りを強く感じる人もいるため、初めてなら脂の少ないバックストラップや、上質なカトレット、ロインなどがおすすめです。

ラム・チョップとラム・カトレットは同じですか?

どちらも骨付きの一人前サイズに切ったラム肉ですが、チョップは広い意味で骨付きの切り身を指します。カトレットは一般にラックのリブ部分を1本ずつ切り分けた、比較的やわらかく上質な部位を指します。

オーストラリアではラムをウェルダンで食べますか?

料理や部位によります。カトレット、ラック、バックストラップなどはミディアム・レアやミディアムで提供されることがあります。一方、ショルダーやシャンクは長時間しっかり加熱してやわらかくする料理です。

ロースト・ラムにはなぜミントソースを付けるのですか?

イギリス由来の伝統的な組み合わせです。ミントの爽やかな香りと酸味が、ラムの脂や濃い肉の風味をさっぱり感じさせます。現在でもオーストラリアの家庭料理やロースト料理で使われています。

ラム料理に一番合うオーストラリアワインは何ですか?

迷ったらシラーズが合わせやすいでしょう。ロースト、カトレット、ラム・シャンクなど幅広い料理と相性があります。ラックならカベルネ・ソーヴィニヨン、軽い料理ならピノ・ノワールもおすすめです。

スーパーで買うならどの部位が簡単ですか?

ラム・カトレットやロイン・チョップが調理しやすくおすすめです。塩・コショウをしてフライパンやバーベキューで焼くだけでも十分に楽しめます。

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