オーストラリアのSNS規制完全ガイド|16歳未満の利用制限・対象SNS・旅行者への影響

オーストラリアでは2025年12月10日から、16歳未満の子どもが一部のSNSでアカウントを持つことを制限する制度が始まりました。ニュースでは「16歳未満のSNS禁止」と表現されることがありますが、実際には子ども本人を罰する法律ではありません。

法律上の義務を負うのはSNS事業者です。対象となるSNSは、通常オーストラリアに居住する16歳未満の利用者がアカウントを新しく作ったり、既存アカウントを持ち続けたりできないよう「合理的な措置」を取る必要があります。

対象には、フェイスブック(Facebook)、インスタグラム(Instagram)、スナップチャット(Snapchat)、スレッズ(Threads)、ティックトック(TikTok)、ツイッチ(Twitch)、エックス(X)、ユーチューブ(YouTube)、キック(Kick)、レディット(Reddit)などが含まれます。一方、ワッツアップ(WhatsApp)、メッセンジャー(Messenger)、ディスコード(Discord)、ロブロックス(Roblox)などは、2026年8月時点では同じ規制の対象とはみなされていません。

日本からの旅行者にとって重要なのは、短期旅行でオーストラリアを訪れただけの16歳未満を、一律にSNSから締め出す制度ではないという点です。対象は「通常オーストラリアに居住している」利用者ですが、この「通常居住」に明確な日数基準はありません。

この記事では、日本からオーストラリアを訪れる旅行者と在豪邦人向けに、16歳未満のSNS規制の内容、対象サービス、短期旅行者や留学生への影響、年齢確認、個人情報の扱い、2026年現在の運用状況、詐欺への注意点まで整理します。

オーストラリアのSNS規制とは?

オーストラリアのSNS年齢規制は、2024年に成立した「Online Safety Amendment (Social Media Minimum Age) Act 2024」により導入された制度です。

最低年齢は16歳

対象となるSNS事業者は、通常オーストラリアに居住する16歳未満がアカウントを作成・維持できないよう合理的な措置を取る必要があります。

子ども本人を処罰する法律ではない

規制の中心はSNS事業者に対する義務です。16歳未満本人や保護者に罰金を科す制度ではありません。

SNSそのものが全面禁止になるわけではない

ログインしなくても閲覧できる公開コンテンツまで一律に禁止する仕組みではありません。

いつから始まった?

法律成立は2024年

改正法は2024年12月に成立し、SNS事業者には対応準備の期間が設けられました。

規制開始は2025年12月10日

2025年12月10日から、対象SNS事業者に16歳未満のアカウント作成・維持を防ぐ義務が適用されています。

2026年も制度は運用中

2026年8月現在、制度は施行済みで、eセーフティ(eSafety Commissioner)が各SNSの対応状況を監視しています。

誰が規制の対象になる?

通常オーストラリアに居住する16歳未満

対象は単に「オーストラリア国内にいる16歳未満」ではなく、通常オーストラリアに居住している16歳未満です。

国籍は基準ではない

オーストラリア国籍かどうかではなく、居住実態が重要です。日本国籍でもオーストラリアで生活する15歳の留学生などは対象になり得ます。

「通常居住」の日数基準はない

法律には具体的な滞在日数の基準がありません。SNS側は端末、通信回線、位置情報、国設定など複数の情報から判断することがあります。

対象となる主なSNS

SNS16歳未満のアカウント
フェイスブック原則不可
インスタグラム原則不可
スナップチャット原則不可
スレッズ原則不可
ティックトック原則不可
ツイッチ原則不可
エックス原則不可
ユーチューブ原則不可
キック原則不可
レディット原則不可

この一覧は固定ではありません。サービスの機能や主な目的が変われば、今後判断が変わる可能性があります。

現在対象外とされる主なサービス

サービス2026年8月現在の扱い
ディスコード対象外と判断
ギットハブ(GitHub)対象外と判断
グーグル・クラスルーム(Google Classroom)対象外と判断
メッセンジャー対象外と判断
ピンタレスト(Pinterest)対象外と判断
ロブロックス対象外と判断
スチーム(Steam)・スチーム・チャット対象外と判断
ワッツアップ対象外と判断
ユーチューブ・キッズ(YouTube Kids)対象外と判断

主な目的がメッセージ機能やオンラインゲームであるサービスなどには除外規定があります。ただし、サービス内容が変われば将来の扱いも変わる可能性があります。

日本からの短期旅行者への影響

短期旅行者を一律に止める制度ではない

制度上の対象は「通常オーストラリアに居住する」16歳未満です。そのため、日本に生活基盤があり観光で短期間滞在する旅行者を主な対象とした制度ではありません。

自動判定で確認が入る可能性はある

SNS事業者はIPアドレス、GPS、端末設定、オーストラリアの電話番号、通信会社、アカウント設定などを居住地判断の材料にすることがあります。

誤判定なら異議申立て

通常居住者ではないのにアカウントが制限された場合などは、SNS側の公式手続きで見直しを求めることができます。

在豪邦人・留学生への影響

日本人でもオーストラリア居住なら対象になり得る

国籍ではなく居住実態で判断されます。オーストラリアで暮らす16歳未満の日本人は、対象SNSのアカウントを停止される可能性があります。

16歳未満の留学生も注意

一定期間オーストラリアで生活する留学生は、端末や通信回線、国設定などからオーストラリア居住と判断され、年齢確認の対象になることがあります。

日本で作った既存アカウントも例外ではない

アカウントを日本で作ったかどうかではなく、現在の通常居住地が重視されます。

16歳以上でも年齢確認される?

全員が身分証明書を出すわけではない

SNSが十分な情報を持ち、利用者が16歳以上と合理的に判断できる場合、全員へ追加の確認を求める必要はないとされています。

年齢が疑われると追加確認

登録情報、写真、動画、音声、閲覧傾向、利用時間帯、交流相手などから16歳未満の可能性があると判断されると、年齢確認を求められる場合があります。

一度通過しても再確認されることがある

最初の年齢確認で16歳以上となっても、その後の情報から疑いが生じれば再確認される可能性があります。

年齢確認はどのように行われる?

生年月日の自己申告だけでは不十分

SNS側は登録時の生年月日だけに頼らず、複数の方法を組み合わせることが求められています。

顔による年齢推定

自撮り動画などからおおよその年齢を推定する方法があります。

公的身分証明書による確認

パスポートや運転免許証などで生年月日を確認する方法もあります。

行動やアカウント情報からの推定

アカウント作成時期、利用時間帯、つながっている利用者、写真や動画などから年齢を推定することもあります。

政府発行IDだけを強制することはできない

政府発行の身分証明書を方法のひとつとして提示できますが、それだけを唯一の手段として強制することは禁止されています。

個人情報・プライバシーは大丈夫?

年齢確認には顔写真、動画、身分証明書、位置情報などが使われる場合があるため、プライバシー保護も制度の重要な部分です。

OAICも監督

オーストラリア情報コミッショナー事務局(Office of the Australian Information Commissioner:OAIC)が、年齢確認に伴う個人情報の扱いを監督しています。

別目的への利用には制限

年齢確認のために収集した情報を広告など別の目的へ使う場合には、一定の条件や利用者の同意が必要です。

公式画面以外へ身分証明書を送らない

メールやDMのリンクから突然パスポート画像を提出するのではなく、SNS公式アプリや公式サイトの手続きかを確認してください。

フェイスブック・インスタグラム・スレッズ

メタ(Meta)が運営するフェイスブック、インスタグラム、スレッズはいずれも対象です。

16歳未満は利用停止の可能性

オーストラリア居住の16歳未満と判断されたアカウントは、利用停止や無効化の対象になります。

誤判定には確認手段あり

フェイスブックとインスタグラムでは、16歳以上なのに誤って制限された利用者向けに、動画による年齢推定や政府発行IDを使う確認方法が案内されています。

ティックトック・スナップチャット

ティックトックとスナップチャットも主要な対象SNSです。

登録年齢だけでは判断しない

16歳以上と登録されていても、利用状況などから16歳未満の可能性があると判断されれば、追加確認の対象になることがあります。

2026年も監視継続

eセーフティは2026年3月、両サービスを含む主要5サービスの対応に強い懸念を表明しました。

ユーチューブはどうなる?

アカウント保有が制限される

通常オーストラリアに居住する16歳未満は、ユーチューブのアカウントを新規作成・維持できないよう対策されます。

動画を見ること自体は禁止されていない

ログイン不要で公開されている動画は16歳未満でも視聴できます。

ユーチューブ・キッズは別扱い

2026年8月時点でユーチューブ・キッズは同じSNS最低年齢規制の対象外とされています。

エックス・レディット・ツイッチ・キック

エックス、レディット、ツイッチ、キックもeセーフティが年齢制限対象と考えているサービスです。

利用者数やリスクを踏まえて監視

eセーフティは、16歳未満の利用者が多いサービスや、子どもへの影響が大きい機能を持つサービスを優先して監視しています。

「SNSという名称」だけで決まるわけではない

オンライン上の社会的交流を主要目的としているかなど、法律上の条件によって判断されます。

ブルースカイ・レモン8などの扱い

ブルースカイ

ブルースカイ(Bluesky)はオーストラリアのアカウント保有者について最低年齢16歳を適用しています。

レモン8・ウィズ

レモン8(Lemon8)とウィズ(Wizz)も最低年齢16歳を適用すると通知しています。

ビゴライブ・ユーボは18歳以上

ビゴライブ(BigoLive)とユーボ(Yubo)は対象条件に該当するとしつつ、自社サービスでは最低年齢18歳を維持しています。

16歳未満でも見るだけなら可能?

ログインなしで公開されているコンテンツを見ることまで禁止されているわけではありません。

ユーチューブは多くの動画をログインなしで視聴可能

年齢制限のない公開動画であれば、アカウントを持たずに視聴できます。

フェイスブックの公開ページも見られる場合がある

企業や店舗の公開ページなど、ログインなしで表示される情報は見ることができます。

投稿・コメント・保存などは別

アカウントが必要な投稿、コメント、フォロー、保存などの機能は利用できなくなる可能性があります。

罰金は誰に科される?

子どもや親ではなくSNS事業者

16歳未満本人や保護者が処罰される制度ではありません。

企業への制裁金は最大5,460万豪ドル

2026年8月現在、対象SNS事業者が必要な措置を取らなかった場合、裁判所が法人へ科す民事制裁金は最大5,460万豪ドルとなる可能性があります。

「16歳未満だから罰金」は詐欺

子ども本人へ「SNSを使った罰金を払え」と要求する制度ではありません。そのような連絡が来ても支払わないでください。

2026年現在の運用状況

2026年3月に主要5サービスへ懸念

eセーフティは、フェイスブック、インスタグラム、スナップチャット、ティックトック、ユーチューブについて、年齢確認やアカウント排除の対応に重大な懸念があると発表しました。

取り締まりを視野に入れた調査へ

2026年3月末には、単なる監視から必要に応じて法的措置を検討する段階へ移行すると表明しています。

2026年5月時点では最終判断前

同年5月時点でも調査は続いており、各社が法律上の「合理的な措置」を十分に取っているか最終判断には至っていませんでした。

16歳未満のアカウントはまだ残っている

2026年7月に公表された初期評価では、16歳未満の一部が引き続き対象SNSのアカウントを保有していることが確認されています。制度は運用改善が続いている段階です。

年齢確認を装う詐欺・回避策に注意

パスポート提出を求める偽メールに注意

「アカウント停止を防ぐため今すぐ身分証明書を送れ」などと偽るフィッシングには注意してください。公式アプリ・公式サイトから手続きを確認します。

偽身分証明書を買わない

偽IDや「年齢確認済みアカウント」の販売は詐欺の可能性があります。個人情報や金銭を渡さないでください。

VPNによる回避も想定されている

SNS事業者には、16歳未満がVPNを使って国外にいるよう装う行為にも対応することが求められています。

誤判定は正規の異議申立てを使う

16歳以上なのに制限された場合や、通常オーストラリアに居住していないのに対象になった場合は、SNSの公式サポートから見直しを申請してください。

オーストラリアのSNS規制に関するよくある質問(FAQ)

オーストラリアでは16歳未満はSNSを一切使えないのですか?

いいえ。対象SNSでアカウントを作成・維持することが制限されますが、ログイン不要で公開されているコンテンツを見ることまでは禁止されていません。

規制はいつから始まりましたか?

2025年12月10日から対象SNS事業者の義務が始まりました。

日本から短期旅行する15歳もSNSを使えなくなりますか?

制度の対象は通常オーストラリアに居住する16歳未満です。短期旅行者を一律に対象とする制度ではありませんが、自動判定で居住地や年齢確認が行われる可能性はあります。

日本人留学生も対象ですか?

16歳未満でオーストラリアに通常居住していると判断されれば対象になり得ます。国籍ではなく居住実態が判断材料です。

インスタグラムやティックトックは対象ですか?

はい。フェイスブック、インスタグラム、ティックトック、スナップチャット、スレッズ、ユーチューブ、エックス、ツイッチ、キック、レディットなどが対象とされています。

ワッツアップやディスコードも16歳未満は使えませんか?

2026年8月時点で、eセーフティはワッツアップやディスコードを同じSNS最低年齢制度の対象とはみなしていません。

16歳以上でもパスポート提出を求められますか?

求められる場合はありますが、全員が政府発行IDを提出する必要はありません。政府発行IDだけを唯一の確認方法として強制することはできません。

16歳未満がSNSを使ったら罰金ですか?

いいえ。罰則の対象は義務を守らないSNS事業者で、子ども本人や保護者へ罰金を科す制度ではありません。

ユーチューブは16歳未満でも見られますか?

ログインしなくても公開されている多くの動画は視聴できます。制限の中心はアカウントの作成・維持です。

対象SNSの一覧は今後変わりますか?

変わる可能性があります。SNSの機能や主な利用目的が変化した場合、判断が見直されることがあります。

オーストラリアのSNS規制に関する参考情報

まとめ:オーストラリアのSNS規制は「16歳未満本人への罰則」ではない

オーストラリアでは2025年12月10日から、主要SNSに対し、通常オーストラリアに居住する16歳未満がアカウントを作成・維持できないよう合理的な措置を取る義務が課されています。

ニュースでは「16歳未満SNS禁止」と表現されますが、子ども本人や保護者を処罰する制度ではありません。義務を負うのはSNS事業者です。

日本からの短期旅行者は制度の主な対象ではありません。一方、16歳未満の日本人留学生やオーストラリア在住者は、国籍にかかわらず対象になる可能性があります。

対象SNSや年齢確認方法は今後も変わる可能性があります。家族旅行、留学、長期滞在で16歳未満の利用者がいる場合は、eセーフティと各SNSの公式案内を確認してください。

オーストラリアの旅行手配

トラベルドンキーでは、オーストラリア各都市のオプショナルツアー(現地発着ツアー)、アクティビティ等をご紹介、ご予約を承っています。

オーストラリアを知り尽くしたオーストラリア在住のスタッフが対応しておりますので、正確な情報の提供、的確なアドバイス、到着フライトの遅延・欠航など、緊急時の迅速な対応も可能となっています。

オーストラリア旅行をご計画中の方は、是非トラベルドンキーのご利用をご検討ください。きっと素敵な思い出深いオーストラリア旅行になりますよ。

トラベルドンキーにお任せください!

 

関連するタグ

オーストラリア SNS
トラベルドンキー

お得な現地発ツアーとアクティビティ

トラベルドンキーは、海外の各都市から出発・催行されるツアーを取り扱う、海外現地ツアー専門サイトです。

オプショナルツアーと一般的に呼ばれている、日本語ガイドの付く日帰りツアーの他、英語ガイドで行われるツアー、海外現地出発・解散の宿泊を伴う周遊小旅行、マリンスポーツ・乗馬・スカイダイビング等のアクティビティ等も取り扱っています。