オーストラリアの駐車標識の見方|1P・2P・Clearway・Loading Zoneとは?レンタカーで注意したい駐車ルール
オーストラリアでレンタカーを運転していると、道路脇に「1P」「2P」「Clearway」「Loading Zone」といった標識を見かけます。
日本で見慣れた駐車禁止の標識とは少し違い、英語と数字、矢印を組み合わせて駐車できる時間や条件が表示されています。
例えば「2P」という標識。これは有料駐車場を意味するのではなく、基本的には2時間まで駐車できるという意味です。ただし、標識によっては指定された時間帯に駐車料金が必要だったり、住民用の駐車許可証を持つ車だけが対象だったりすることもあります。
さらに注意したいのが「Clearway」です。普段は駐車できる道路でも、朝夕の混雑時間帯には駐停車禁止に切り替わり、違反すると車をレッカー移動されることがあります。
せっかくのレンタカー旅行で駐車違反の反則金を支払うことにならないよう、オーストラリアの代表的な駐車標識の意味と読み方、駐車時の注意点を紹介します。


オーストラリアの主な駐車標識一覧
オーストラリアの駐車標識は、緑色の文字が使われる駐車可能な場所と、赤色の文字や記号が使われる駐車・停車規制の場所に大きく分けられます。
まずは、レンタカー旅行でよく見かける標識を確認しましょう。
| 標識 | 意味 | 注意点 |
|---|---|---|
| P | 駐車可能 | 表示条件や他の規制も確認 |
| 1P | 最大1時間 | 1時間を超えると違反 |
| 2P | 最大2時間 | 無料とは限らない |
| 1/2P | 最大30分 | 短時間駐車用 |
| P5・P10・P15 | 最大5分・10分・15分 | 数字は分単位 |
| No Parking | 駐車禁止 | 条件付きで短時間の乗降などは可能 |
| No Stopping | 駐停車禁止 | 原則として一時停止も不可 |
| Clearway | 指定時間帯の駐停車禁止 | レッカー移動の可能性 |
| Loading Zone | 荷物の積み下ろし等に使用する区域 | 利用できる車両に制限 |
| Permit Zone | 許可証保有車両専用 | 一般のレンタカーは原則不可 |
| Bus Zone | バス専用 | 一般車は原則停車不可 |
| Taxi Zone | タクシー専用 | 一般車は原則停車不可 |
このうち、旅行者が特に覚えておきたいのは、1P・2P・No Parking・No Stopping・Clearway・Loading Zoneです。
シドニー(Sydney)やメルボルン(Melbourne)などの市街地では、これらの規制が同じ道路上で組み合わされていることも珍しくありません。
1P・2P・P10などの数字の読み方
オーストラリアの駐車標識で最もよく見かけるのが、緑色で表示された「P」です。
PはParkingの略で、駐車できることを示しています。
数字が前に付いている場合は、原則として駐車できる最大時間を表します。
| 表示 | 最大駐車時間 |
|---|---|
| 1/4P | 15分 |
| 1/2P | 30分 |
| 1P | 1時間 |
| 2P | 2時間 |
| 3P | 3時間 |
| 4P | 4時間 |
| P5 | 5分 |
| P10 | 10分 |
| P15 | 15分 |
少しややこしいのが、数字がPの前にある場合と後ろにある場合です。
「2P」は2時間ですが、「P10」は10分です。つまり、数字を見ただけで単位が時間だと判断してはいけません。
街中のカフェでテイクアウェイのコーヒーを買う場合などは、P10やP15の短時間駐車スペースが便利です。
ただし、駐車時間は買い物を終えて戻ってきた時点ではなく、車を駐車した時点から考える必要があります。注文待ちの時間も含まれるので注意してください。
また、1Pや2Pの標識があるからといって、その場所が必ず無料という意味ではありません。料金については後ほど説明します。
曜日・時間・矢印の読み方
駐車標識には、Pの表示の下に時間帯や曜日が書かれていることがあります。
例えば、次のような標識です。
2P 9AM–5PM MON–FRI →
これは、月曜日から金曜日の午前9時から午後5時まで、矢印の方向にある駐車スペースでは最大2時間まで駐車できる、という意味です。
曜日の省略表記も覚えておくと便利です。
| 表示 | 日本語 |
|---|---|
| MON | 月曜日 |
| TUE | 火曜日 |
| WED | 水曜日 |
| THU | 木曜日 |
| FRI | 金曜日 |
| SAT | 土曜日 |
| SUN | 日曜日 |
| MON–FRI | 月曜日から金曜日 |
| MON–SUN | 月曜日から日曜日 |
そして、もうひとつ大切なのが矢印です。
右向きの矢印であれば標識から右側、左向きなら左側、左右両方向の矢印なら両側の道路区間が対象です。
ここでいう左右は、通常、道路脇に立って標識を正面から見たときの方向です。車の進行方向とは限りません。
同じ道路でも、標識の左側と右側で駐車条件が違うことがあります。
例えば、標識の右側は2P、左側はNo Stoppingというケースです。この場合、同じ標識の近くでも、車を停める位置によって違反になることがあります。
駐車する際は、目の前の標識だけでなく、前後の標識も確認してください。特に複数の標識が並んでいる場合は、道路のどの区間にどの規制が適用されているのかを確かめましょう。
Clearwayは駐車違反でレッカー移動されることも
オーストラリアでレンタカーを利用するなら、Clearwayという標識は必ず覚えておきたいところです。
Clearwayは、交通量が多い時間帯などに道路脇への駐停車を禁止し、車がスムーズに走れるようにするための規制です。
赤色の「C」のマークや「CLEARWAY」の文字とともに、規制が適用される時間帯が表示されています。
例えば、次のような標識があったとします。
CLEARWAY 4PM–6PM MON–FRI
これは月曜日から金曜日の午後4時から午後6時までは、指定された区間で原則として駐停車できないという意味です。
注意したいのは、それ以外の時間帯には通常の駐車スペースとして利用できる道路があることです。
例えば、次のような組み合わせもあります。
| 時間帯 | 規制 |
|---|---|
| 平日午前9時~午後4時 | 2P・最大2時間駐車 |
| 平日午後4時~午後6時 | Clearway・駐停車禁止 |
午前中に2Pの標識を確認して車を停め、そのまま午後4時を過ぎてしまうと、駐車違反になる可能性があります。
メルボルンの主要道路にあるClearwayの多くは、規制時間中の違法駐車がレッカー移動の対象になります。
車を取り戻す際には、違反に対する反則金だけでなく、レッカー移動や保管に関する費用が発生する場合もあります。
Clearwayの規制開始時刻までに車を移動させることが必要です。
なお、Clearwayの標識に時間表示がない場合、州によっては終日規制となります。時間が書かれていないから自由に駐車できる、という意味ではありません。
公式案内:ビクトリア州(Victoria)交通局 Clearway・レッカー移動規制
No ParkingとNo Stoppingの違い
No ParkingとNo Stoppingは、どちらも赤色で表示される標識ですが、意味は同じではありません。
No Parking:駐車禁止
No Parkingは、基本的に車を駐車してはいけない場所です。
ただし、乗客の乗り降りや荷物の積み下ろしをするための短時間の停車は、一定の条件で認められています。
例えば、ニューサウスウェールズ州では、乗客の乗降や荷物の積み下ろしのためであれば、車から3メートル以内にいることなどを条件に、2分未満の停車が認められています。
買い物のために店内に入ったり、車を置いたまま観光したりすることはできません。
No Stopping:駐停車禁止
No Stoppingは、さらに厳しい規制です。
原則として、乗客を降ろすための短時間の停車も認められません。
「ほんの30秒だから大丈夫」と考えて車を停めると、駐車違反になる可能性があります。
| 行為 | No Parking | No Stopping |
|---|---|---|
| 数分間の買い物 | 不可 | 不可 |
| 条件を満たす短時間の乗降 | 可能 | 原則不可 |
| 荷物の積み下ろし | 条件付きで可能 | 原則不可 |
| 観光のために駐車 | 不可 | 不可 |
交差点付近や交通量の多い道路では、No Stoppingの規制が設けられていることが多くあります。
ホテルにチェックインする際なども、建物の前に車を停められるとは限りません。ホテル指定の車寄せや駐車場を利用するようにしましょう。
Loading Zoneにはレンタカーを停められる?
Loading Zoneは、荷物の積み下ろしなどのために設けられた専用スペースです。
街中の店舗や商業施設の前などで見かけることが多く、配達用のトラックや商用車が利用しています。
ここで気を付けたいのが、一般的な乗用車のレンタカーが、荷物を積み下ろす目的であっても自由に利用できるわけではないという点です。
Loading Zoneを利用できる車両は、州によって条件が異なります。
例えば、ビクトリア州では、原則として貨物運搬用として登録された車両、宅配車両、トラック、一定の旅客運送車両などが対象です。
一般的なセダンやSUVは、旅行用のスーツケースを積み下ろすだけでは利用資格を満たしません。
ニューサウスウェールズ州では、貨物運搬用の車両などのほか、一般車による乗客の乗り降りも、実際に乗降している間に限って認められる場合があります。
クイーンズランド州(Queensland)では、Loading Zoneにおける乗降・積み下ろしの扱いや時間制限が異なるため、現地の規則と標識を確認する必要があります。
例えば、一般的なレンタカーを利用してホテルへ到着したとき、目の前にLoading Zoneがあっても、必ずしもそこへ停車して荷物を降ろせるわけではありません。
ホテルのスタッフに車を停められる場所を確認するか、一般車が利用できる駐車スペースを探してください。
Permit Zone・Bus Zone・その他の駐車規制
オーストラリアの市街地では、PやClearway以外にもさまざまな駐車規制があります。
Permit Zone
Permit Zoneは、指定された駐車許可証を持つ車両のための駐車区域です。
住宅街などで見かけることが多く、住民用の駐車スペースとして利用されています。
通常のレンタカー利用者は、該当する許可証を持っていないため、指定された時間帯には駐車できません。
ただし、例えば「2P Permit Holders Excepted」と書かれている場合は、一般車には2時間の制限が適用され、該当する許可証の保有者はその時間制限が免除されるという意味になります。
Permitという文字があるだけで、すべての車が駐車禁止になるわけではありません。標識全体を読むことが大切です。
Bus Zone・Taxi Zone
Bus Zoneはバス、Taxi Zoneはタクシーのための専用スペースです。
一般のレンタカーでは、原則として停車できません。
特に観光地では、バス停付近に空いているスペースを見つけても、安易に停車しないようにしましょう。
Works Zone
工事関係車両のための専用区域です。一般車は通常、駐車できません。
Disabled Parking
障害者用駐車許可証を持つ車両のための専用スペースです。
海外で発行された障害者用駐車許可証の扱いは州によって異なるため、日本の許可証がそのまま有効とは考えず、事前に確認してください。
Electric Vehicle Parking
電気自動車用の充電スペースでは、EVであればいつでも駐車できるとは限りません。
「While Charging」などの条件がある場合、充電していない車両は違反となることがあります。EVレンタカーを利用する場合も、標識を確認しましょう。
2Pなら無料?有料駐車との見分け方
オーストラリアの駐車標識について、よくある誤解のひとつが「2Pなら2時間無料で停められる」というものです。
実際には、2Pは駐車時間の上限を示すもので、料金が無料か有料かを表すものではありません。
「2P METER」や「2P TICKET」と表示されていれば、指定された時間帯に料金を支払う必要がある場合があります。
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| 2P | 最大2時間。料金の有無は別途確認 |
| 2P METER | 最大2時間のメーター式駐車 |
| 2P TICKET | 最大2時間のチケット式駐車 |
| 2P PAY BY APP | 最大2時間。指定アプリで支払う方式 |
最近では、コイン式の駐車メーターだけでなく、クレジットカード決済やスマートフォンのアプリを利用する駐車スペースも増えています。
支払いをしたからといって、標識の最大駐車時間を超えてよいわけではありません。
また、有料駐車場の案内は、道路脇の標識だけでなく、駐車区画の近くにある料金表示板や支払機に書かれていることもあります。
車を停めたら、周囲に駐車メーターや料金案内がないか確認する習慣をつけると安心です。
駐車時間を延長するときの注意点
例えば2Pの場所に車を停め、2時間が経過したとします。
まだ観光を続けたいので、同じ場所の駐車料金を追加で支払えばよいのでしょうか。
基本的には、そういうわけにはいきません。
2Pの規制が適用されている時間帯は、最大2時間までという制限があるため、料金を追加で支払っても、それを超える駐車が認められるわけではありません。
また、駐車時間の上限を過ぎたので、同じ道路の少し前に移動するという方法も注意が必要です。
自治体によっては、同じ駐車区域内での車両の移動では駐車時間がリセットされない場合があります。
時間制限を超えて駐車したい場合は、制限時間の長い別の駐車区域や、長時間利用できる駐車場へ移動しましょう。
長時間の観光には、時間制限付きの路上駐車より、立体駐車場や公共駐車場を利用する方が安心です。
夜間・日曜日・祝日は駐車できる?
「2P 9AM–5PM MON–FRI」と表示されている場合、その2時間制限は通常、月曜日から金曜日の午前9時~午後5時に適用されます。
したがって、それ以外の時間帯には、この2Pの時間制限が適用されないことがあります。
ただし、それだけで自由に駐車できるとは限りません。
夜間にはPermit Zoneに切り替わる場所や、時間帯によってClearwayになる道路もあります。
1枚の標識に複数の規制が書かれている場合は、すべての時間帯を確認する必要があります。
祝日の扱いにも注意
ビクトリア州では、曜日が明記されている駐車規制は、原則として祝日に適用されないというルールがあります。ただし、祝日にも適用すると明示された規制などは別です。
一方、曜日が書かれていない標識は、祝日でも規制が適用される場合があります。
ほかの州でも関連するルールがありますが、例外や適用条件が異なるため、全国共通で「祝日は駐車規制がない」と考えてはいけません。
旅行中は、特に祝日や日曜日に駐車するときほど、標識を丁寧に確認しましょう。
標識がなくても駐車できない場所
オーストラリアでは、駐車禁止の標識がない場所でも、交通ルールによって駐車できないことがあります。
例えば、ニューサウスウェールズ州では、原則として次のような場所で駐車が禁止されています。
- 交差点から一定の距離以内
- 横断歩道や踏切の近く
- バス停の近く
- 歩道や道路脇の芝生部分
- 他の車の出入りを妨げる場所
- 交通の流れを妨げる場所
- 道路の中央分離帯や交通島
例えば、ニューサウスウェールズ州では、特別な標識などがない場合、信号機のある交差点から20メートル以内、信号機のない交差点から10メートル以内は原則として駐車禁止です。
ただし、T字路の一部などには例外があります。
バス停も、原則として停留所の手前20メートル、通過後10メートルの範囲に駐車できません。
このような距離の規定は州や状況によって確認が必要なので、道路脇に空きスペースがあっても、交差点やバス停の近くには安易に駐車しない方がよいでしょう。
また、オーストラリアでは道路脇の黄色い実線がNo Stoppingを示している場合があります。
標識が見当たらなくても、縁石沿いの黄色い線など、道路の表示を確認してください。
公式案内:ニューサウスウェールズ州政府 駐車ルール
レンタカーで駐車違反した場合
オーストラリアで駐車違反をすると、違反の種類や州、自治体などによって反則金が科されます。
日本とは違い、車のワイパーに違反通知が挟まれている場合もあれば、後日車の登録名義人に通知が送られる場合もあります。
レンタカーの場合、登録名義人はレンタカー会社なので、違反通知がレンタカー会社に届くことがあります。
その場合、レンタカー会社から運転者の情報が当局へ提供されたり、契約に基づく事務手数料が請求されたりすることがあります。
また、Clearwayなどでレッカー移動された場合には、車両の移送費用や保管費用が発生する可能性があります。
注意したいのは、レンタカー会社の事務手数料と、当局から科される反則金は別のものだという点です。
レンタカー会社から請求が来たからといって、それだけで違反金の支払いが完了しているとは限りません。
駐車違反の通知が届いた場合は、通知の発行元、違反日時、支払期限、支払い先を確認してください。
反則金に納得できない場合、州や自治体によっては異議申立ての制度も設けられています。
旅行中に駐車した場所の標識をスマートフォンで撮影しておくと、後から状況を確認する際に役立つことがあります。
なお、違反金の金額は改定されることがあるため、支払う際には必ず通知書や発行元の公式サイトで確認しましょう。
オーストラリアの駐車標識に関するよくある質問
まとめ|オーストラリアの駐車標識は時間と矢印まで確認しよう
オーストラリアでレンタカーを運転する際、駐車標識の意味を知っておくことは、交通ルールを守るうえで欠かせません。
1Pや2Pは最大駐車時間を示し、料金が無料か有料かは別に確認する必要があります。
また、No ParkingとNo Stoppingでは、短時間の停車が認められるかどうかに違いがあります。
特にClearwayは、通常の駐車スペースが混雑時間帯に駐停車禁止へ切り替わる場合があるため、注意しておきたい規制です。
道路脇に車を停めるときは、標識の文字だけでなく、曜日、時間、矢印、料金、他の規制の有無まで確認してください。
もし標識の意味がよく分からない場合には、無理に路上駐車せず、時間制限や料金が分かりやすい公共駐車場を利用する方が安心です。
ちょっとした確認で、思わぬ駐車違反を避けることができます。レンタカーでのドライブ旅行を楽しむためにも、現地の駐車ルールを覚えておきましょう。
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