オーストラリア出身の有名ゴルファー|歴代メジャー王者から現役スターまで
ゴルフ大国として知られるオーストラリアは、世界のメジャー大会で数多くの名選手を輩出してきました。男子ではピーター・トムソンやグレッグ・ノーマン、アダム・スコット、ジェイソン・デイ、キャメロン・スミス、女子ではカリー・ウェブ、ミンジー・リー、ハンナ・グリーンなど、日本でもよく知られた名前が並びます。
オーストラリア人選手の強さを語るうえで欠かせないのが、メルボルン(Melbourne)のサンドベルト(Sandbelt)をはじめとする質の高いゴルフ環境です。硬く速いフェアウェイ、戦略性の高いバンカー、風への対応が求められるコースで育った選手は、全英オープンなどリンクス系コースでも強さを発揮してきました。
2026年9月現在、歴代のオーストラリア男子では12人がメジャー優勝を経験し、女子でもカリー・ウェブ、ジャン・スティーブンソン、ハンナ・グリーン、ミンジー・リー、グレース・キムの5人がメジャーチャンピオンになっています。
さらに現在も、アダム・スコット、ジェイソン・デイ、ミンウー・リー、ミンジー・リー、ハンナ・グリーンらが世界のトップツアーで活躍しています。2025年にはミンジー・リーとグレース・キムが同じシーズンに女子メジャーを制し、オーストラリア女子ゴルフの層の厚さを改めて印象付けました。
この記事では、日本からの旅行者と在豪邦人向けに、オーストラリアを代表する歴代・現役ゴルファーを、主な実績、出身地、プレースタイル、日本との関わりなどとともに紹介します。オーストラリア旅行中にプロトーナメントを観戦したい人向けに、主要大会についても最後にまとめています。
オーストラリアのゴルファーはなぜ強い?


オーストラリアには、ロイヤル・メルボルン・ゴルフクラブ(Royal Melbourne Golf Club)、キングストン・ヒース・ゴルフクラブ(Kingston Heath Golf Club)、ビクトリア・ゴルフクラブ(Victoria Golf Club)など、世界的に評価されるコースが数多くあります。
特にメルボルン南東部のサンドベルトは、硬い地面を使ったランニング・アプローチ、風への対応、深いバンカーを避けるコースマネジメントを自然に身につけられる地域です。
オーストラリア出身のメジャー王者
| 選手 | 主なメジャー優勝 |
|---|---|
| ピーター・トムソン | 全英オープン5勝 |
| グレッグ・ノーマン | 全英オープン2勝 |
| デビッド・グラハム | PGA選手権、全米オープン |
| ケル・ネーグル | 全英オープン |
| イアン・ベーカーフィンチ | 全英オープン |
| スティーブ・エルキントン | PGA選手権 |
| ジェフ・オギルビー | 全米オープン |
| アダム・スコット | マスターズ |
| ジェイソン・デイ | PGA選手権 |
| キャメロン・スミス | 全英オープン |
| カリー・ウェブ | 女子メジャー7勝 |
| ジャン・スティーブンソン | 女子メジャー3勝 |
| ミンジー・リー | 女子メジャー3勝 |
| ハンナ・グリーン | KPMG女子PGA選手権 |
| グレース・キム | アムンディ・エビアン選手権 |
このほか、ジム・フェリアー、ウェイン・グレイディも男子メジャー王者です。
ピーター・トムソン
ピーター・トムソン(Peter Thomson)は、オーストラリアゴルフ史を代表する存在です。メルボルン出身で、1954、1955、1956、1958、1965年に全英オープンを制し、通算5勝を記録しました。
20世紀に全英オープン3連覇を達成した唯一の選手です。飛距離で圧倒するより、低い弾道、ランニング・アプローチ、風を読む能力に優れ、英国のリンクスで抜群の強さを発揮しました。
プロ通算84勝を挙げ、アジアや日本でも数多くプレー。競技引退後はゴルフ場設計にも携わり、世界各地で100以上のコースに関わりました。
ケル・ネーグル
ケル・ネーグル(Kel Nagle)は、ノース・シドニー(North Sydney)出身の名手です。
1960年、セント・アンドリュース(St Andrews)で行われた第100回全英オープンを制覇。絶頂期だったアーノルド・パーマーを1打差で退けました。
飛距離より正確性を重視し、アプローチとパッティングでスコアを作るタイプで、1949年から1975年まで毎年少なくとも1大会で優勝した安定感でも知られています。
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デビッド・グラハム
デビッド・グラハム(David Graham)は、ニューサウスウェールズ州ウィンザー(Windsor)生まれで、メルボルンでゴルフを学びました。
1979年PGA選手権と1981年全米オープンを制し、異なる2つの男子メジャーを勝ったオーストラリアを代表する国際派です。
世界6大陸で優勝し、2015年には世界ゴルフ殿堂入り。日本でもJALオープン、中日クラウンズ、ロレックス・ジャパンなどで優勝しています。
グレッグ・ノーマン
グレッグ・ノーマン(Greg Norman)は、オーストラリア出身ゴルファーの中で世界的な知名度が最も高い一人です。
クイーンズランド州マウント・アイザ(Mount Isa)生まれ。「グレート・ホワイト・シャーク」の愛称で知られ、世界ランキング1位には通算331週在位しました。
1986年と1993年に全英オープンを制覇し、世界各地で69勝。豪快なドライバーショットと攻撃的なプレースタイルで、1980~90年代の世界ゴルフを象徴する存在になりました。
イアン・ベーカーフィンチ
イアン・ベーカーフィンチ(Ian Baker-Finch)は、クイーンズランド州ナンボー(Nambour)出身。
1991年の全英オープンで、ロイヤル・バークデール(Royal Birkdale)の週末に64、66を記録して優勝しました。
競技生活の後半はスイングに苦しみましたが、引退後はテレビ解説者として長く活躍し、アメリカのゴルフ中継でもおなじみの存在です。
スティーブ・エルキントン
スティーブ・エルキントン(Steve Elkington)は、ニューサウスウェールズ州インベレル(Inverell)出身。
1995年PGA選手権を制し、PGAツアーでは計10勝。滑らかで美しいスイングの持ち主として知られ、スイング理論やクラブへのこだわりでもゴルフファンに人気があります。
ジェフ・オギルビー
ジェフ・オギルビー(Geoff Ogilvy)は、アデレード(Adelaide)生まれで、メルボルンのサンドベルトで育ったゴルファーです。
2006年の全米オープンをウィングド・フット(Winged Foot)で制覇。最終盤でパーを重ね、フィル・ミケルソンらを1打差で退けました。
戦略的なゴルフへの造詣が深く、現在はコース設計家としても活動。2026年9月にはプレジデンツカップ(Presidents Cup)のインターナショナル・チーム主将を務めます。
アダム・スコット
アダム・スコット(Adam Scott)は、アデレード出身。オーストラリア男子ゴルフを長年けん引してきた現役スターです。
2013年のマスターズでアンヘル・カブレラとのプレーオフを制し、オーストラリア人として初めてマスターズ優勝を果たしました。
PGAツアー通算14勝。2026年もPGAツアーでプレーを続け、40代半ばになっても世界のトップレベルで戦っています。
ジェイソン・デイ
ジェイソン・デイ(Jason Day)は、クイーンズランド州ビーデザート(Beaudesert)出身。
2015年PGA選手権でジョーダン・スピースを3打差で破り、通算20アンダーで初メジャー制覇。当時、メジャー史上初の20アンダーでした。
同年には世界ランキング1位にも到達。PGAツアーでは2026年9月時点で通算13勝を記録しています。
キャメロン・スミス
キャメロン・スミス(Cameron Smith)は、ブリスベン(Brisbane)出身。トレードマークのマレット・ヘアと世界最高クラスのショートゲームで知られます。
2022年、セント・アンドリュースで行われた第150回全英オープンを優勝。最終日に64をマークし、通算20アンダーで逆転しました。
オーストラリア人の全英オープン優勝は1993年のグレッグ・ノーマン以来29年ぶり。現在はLIVゴルフ(LIV Golf)のリッパーGC(Ripper GC)でキャプテンを務めています。
ミンウー・リー
ミンウー・リー(Min Woo Lee)は、西オーストラリア州パース(Perth)出身の現役スターです。
姉は女子メジャー3勝のミンジー・リー。2021年スコティッシュ・オープン、2023年オーストラリアPGA選手権などを制し、2025年にはテキサス・チルドレンズ・ヒューストン・オープンでPGAツアー初優勝を果たしました。
2026年も上位争いを続け、7月のスコティッシュ・オープンでは2位。オーストラリア男子の次世代を代表する存在です。
ジャン・スティーブンソン
ジャン・スティーブンソン(Jan Stephenson)は、シドニー(Sydney)出身の女子ゴルフ界の先駆者です。
LPGAツアー16勝、メジャー3勝。1981年デュ・モーリエ・クラシック、1982年LPGA選手権、1983年全米女子オープンを制しました。
1970~80年代の女子ゴルフ人気拡大に貢献し、2019年に世界ゴルフ殿堂入り。1981年には日本で行われたワールド・レディス・ゴルフ・トーナメントでも優勝しています。
カリー・ウェブ
カリー・ウェブ(Karrie Webb)は、クイーンズランド州エア(Ayr)出身。オーストラリア女子ゴルフ史上最高の選手の一人です。
LPGAツアー41勝、メジャー7勝。2000、2001年の全米女子オープン連覇を含め、女子ゴルフ界で一時代を築きました。
2005年、当時史上最年少の30歳で世界ゴルフ殿堂入り。日本でもツアー優勝経験があり、現在は若手女子選手の育成にも力を入れています。
ミンジー・リー
ミンジー・リー(Minjee Lee)は、パース出身。2020年代のオーストラリア女子ゴルフを代表する存在です。
2021年アムンディ・エビアン選手権、2022年全米女子オープン、2025年KPMG女子PGA選手権を制し、メジャー3勝を達成しました。
2026年シーズン開始時点でLPGAツアー11勝。弟のミンウー・リーとともにオリンピックにも出場しています。
ハンナ・グリーン
ハンナ・グリーン(Hannah Green)は、パース出身。
2019年KPMG女子PGA選手権で初優勝し、その勝利がLPGAツアー初優勝でもありました。
2024年には年間3勝を挙げ、さらに2026年にも2勝。2026年のKPMG女子PGA選手権時点でLPGAツアー通算8勝となっています。
グレース・キム
グレース・キム(Grace Kim)は、シドニー出身の若手メジャーチャンピオンです。
2023年LOTTE選手権でLPGAツアー初優勝。2025年にはアムンディ・エビアン選手権でジーノ・ティティクルとのプレーオフを制し、初のメジャータイトルを獲得しました。
最終18番でイーグルを奪ってプレーオフへ持ち込み、そのプレーオフでも劇的なショットを続けた優勝は2025年女子ゴルフの名場面の一つです。
その他の有名選手
ジム・フェリアー
ジム・フェリアー(Jim Ferrier)は1947年PGA選手権優勝。オーストラリア生まれの初期の男子メジャー王者です。
ウェイン・グレイディ
ウェイン・グレイディ(Wayne Grady)は1990年PGA選手権優勝。1989年全英オープンでもプレーオフに進みました。
マーク・リーシュマン
マーク・リーシュマン(Marc Leishman)はメジャー王者ではありませんが、2015年全英オープンで3人のプレーオフに進出。現在はキャメロン・スミスとともにリッパーGCでプレーしています。
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日本との関わり
| 選手 | 日本との主な関わり |
|---|---|
| ピーター・トムソン | アジア・日本で多数の優勝 |
| デビッド・グラハム | JALオープン、中日クラウンズ、ロレックス・ジャパンなどで優勝 |
| ジャン・スティーブンソン | 1981年ワールド・レディス・ゴルフ・トーナメント優勝 |
| カリー・ウェブ | 日本女子ツアーで複数回優勝 |
| ミンジー・リー | 東京五輪を含め複数回オリンピック出場 |
オーストラリアのトップ選手は欧米ツアーだけの存在ではなく、日本の大会でも長年活躍してきました。
オーストラリアで観戦するなら
オーストラリア旅行中に世界トップクラスの選手を観戦するなら、11~12月の「サマー・オブ・ゴルフ」が狙い目です。
BMWオーストラリアPGA選手権
BMWオーストラリアPGA選手権(BMW Australian PGA Championship)は、2026年11月26~29日にシドニーのザ・レイクス・ゴルフクラブ(The Lakes Golf Club)で開催されます。
ニューサウスウェールズ州での開催は約30年ぶり。賞金総額250万豪ドルで、オーストラリアの有力選手や海外選手が集まります。
オーストラリアン・オープン
オーストラリアン・オープン(Australian Open)は、2026年12月3~6日にメルボルンのキングストン・ヒース・ゴルフクラブで開催されます。
2026年大会にはアダム・スコット、キャメロン・スミス、キャム・デービスらの出場が発表されており、海外からはローリー・マキロイも出場予定です。
国内大会は選手との距離が比較的近く、練習場やティーイングエリア周辺で世界レベルのスイングを見られるのも魅力です。
オーストラリア出身ゴルファーに関するよくある質問(FAQ)
ピーター・トムソンです。1954、1955、1956、1958、1965年の全英オープンで通算5勝を挙げています。
実績ではカリー・ウェブが代表的です。LPGAツアー41勝、女子メジャー7勝を記録しています。
アダム・スコットです。2013年にアンヘル・カブレラとのプレーオフを制し、オーストラリア人として初めてグリーンジャケットを獲得しました。
男子ではミンウー・リー、女子ではミンジー・リー、ハンナ・グリーン、グレース・キムなどが世界のトップツアーで活躍しています。
はい。ミンジーが姉、ミンウーが弟です。ともにパース出身で、姉はLPGA、弟はPGAツアーを中心に活躍しています。
11月26~29日のBMWオーストラリアPGA選手権、12月3~6日のオーストラリアン・オープンが代表的です。
2回です。1986年と1993年の全英オープンを制しています。世界ランキング1位には通算331週在位しました。
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